カナダビーフの優位性

「カナダビーフにはカナダの素晴らしさがつまっています」
そのために、どのような畜産および加工システムを運営しているのでしょう。

カナダ国内のみならず
世界にも通用する卓越した品質

カナダは地域ごとに独自の気候があり、それぞれに異なる風景、人々、物語があります。この多様性はカナダの礎となるもので私たちカナダ人はこれを誇りに思っています。誇り高きカナダ国旗の下で多様性を祝するとともに、カナダが世界にとって特別な存在である理由を皆さまに紹介します。私たちの研究により得られた結果を、カナダ国内のみならず世界の皆さまとで共有したいと思います。私たちは各州の多様性を尊重しつつ牛肉産業を協業することを目的に、カナダビーフ戦略を打ち出しました。

カナダビーフブランドを統合して団結すれば、単に一つ一つを単に足し合わせた以上の力を発揮することができます。カナダビーフは、カナダ国内および世界的に卓越したブランドです。カナダビーフはブランドロイヤルティの創造・維持のために、戦略的事業開発の優先事項に沿ってブランドと市場参入イニシアチブを推進しており、その使命に向かって集中的な努力を続けています。こうした取り組みは需要の増加につながり、ひいてはビジネスチャンスをもたらすものと考えています。

カナダ畜牛協会

カナダ国内の60,000軒の畜牛農家をまとめる団体。カナダ畜牛協会(CCA)は、 純血種、牛/仔牛、育成、フィードロットなど、生産システムにおけるあらゆる分野を代表する団体です。当協会は生産者によって設立され、カナダ全土の生産者に選任された理事会が運営しています。

カナダ食肉協会

カナダ連邦政府に登録されたミートパッカーおよび加工業者、ならびに業界の機器、技術、サービスのサプライヤーを代表する組織。同協会は、カナダ食肉産業の世界的な競争力を強化し、安全で良質な食肉提供における世界のリーダーとしてのカナダの信頼性を保証するべく、会員の利益に資する活動を展開しています。

カナダビーフ
品種評議会(CBBC)

カナダビーフ品種評議会(CBBC)は、カナダの純血種の畜牛業界を代表、支援、促進する団体です。さまざまな政府および業界組織と協力して繁殖農家を支援・促進し、国内および国際的なレベルで会員が交流するための活動を展開しています。

持続可能な牛肉に関する
カナダ円卓会議(CRSB)

「持続可能な牛肉に関するカナダ円卓会議(CRSB)は、カナダの牛肉業界内で持続可能性への取り組みを推進するために発足した、様々な分野の関係者が参加する枠組みです。リーダーシップ、科学など、様々な分野の関係者が参加し協力を重ねることで、カナダビーフのバリューチェーンにおける持続可能性を継続的に改善し、その認知度を高めるための活動を展開しています。

全国畜牛肥育協会

全国畜牛肥育協会は、国内の課題についてカナダの畜牛肥育業者の統一見解を表明する団体で、畜牛業界の他団体や政府と協力して、畜牛肥育業界の強化と改善に取り組んでいます。

カナダビーフ格付け協会
(CBGA)

カナダビーフ格付け協会(CBGA)は、カナダ食品検査庁(CFIA)の認可を受けた民間の非営利法人で、カナダ国内で牛肉と仔牛肉の世界基準の格付け判定を行っています。

CCIA
(カナダ畜牛個体管理局)

CCIA(カナダ畜牛個体管理局)は、非営利の業界主導の団体で、カナダの畜牛業界における動物衛生の保護と食品安全に関する不安などへの対応に当たっています。

肉牛研究評議会

BCRC(肉牛研究評議会)はカナダの畜牛産業が、牛肉の品質、動物の衛生、食品の安全性、環境管理分野における世界的なリーダーとしての役割を果たすための取り組みを行っています。

カナダビーフの優位性

カナダビーフ業界は、消費者の皆さまの期待に応えるべく、カナダビーフの需要拡大にしっかりと取り組んでいます。
以下に示す4本の柱は、カナダビーフの根幹を成しています。

1

生産者

牧場経営者や農場経営で成り立つ私たちのコミュニティは、誠実さ、勤勉さと問題解決力などの価値を重視して農場を経営しています。私たちは、長年の経験と実績に基づいて牧場経営を行っています。

2

製品

大地に育まれたカナダビーフは、世界中の家庭の食卓にのぼっています。家畜遺伝学、家族経営の農場、寒冷な気候、豊かな牧草地、穀物の飼育などが、高品質の牛肉を生み出しています。

3

世界基準

我々は世界基準に照準を合わせていることは言うまでもなく、それはカナダの品質保証と食品安全システムにも当てはまります。私たちは、あらゆる人々に利益をもたらすことを目的に規制を設け、その遵守に努めています。安全で高品質のビーフは、もはやカナダの文化の一部なのです。

4

持続可能性
(サステナビリティー)

カナダでは、数百年にわたり牛肉生産技術が培われてきました。私たちは、私たち自らの責任の下で資源を管理しています。「スチュワードシップ」の考えに基づき、持続可能性を実践します。

私たちの約束

カナダビーフは日々、誇りと伝統に基づき生産され、消費者のもとに届けられています。
カナダビーフはそれが育てられた土地と同様に、妥協のない卓越した品質を誇っています。
私たちは正しいと信じていることを行います。

1

生産者

牧場経営者や農場経営で成り立つ私たちのコミュニティは、
誠実さ、勤勉さと問題解決力などの価値を重視して農場を経営しています。
私たちは、長年の経験と実績に基づいて牧場経営を行っています。

カナダについて

カナダは3つの海に面し、250万の湖と川を持つ広大な国で、国内だけでも7.5のタイムゾーンに区分されています。その国土はロッキー山脈のように高く、プレーリーのように広大で肥沃であると同時に、カナダ楯状地(カナディアンシールド)のように悠久の歴史を有していいます。国土は新鮮な空気と清浄な水に満たされ、その気候と環境は家畜の放牧に最適です。

またカナダでは、豊かな大地とそこで育てられた動物たちが人々と共存しています。人々は勤勉で想像力に富み、広大な土地で専門知識を駆使してイノベーションを生んできました。私たちは自らが築き上げてきた「ベストプラクティス」に基づき、自然界における人間と動物の役割を理解し、平和、秩序、正しい行いのために国内外で活動しています。そしてこうした姿勢は世界の規範となっています。

私たちの価値の源、労働意欲の源は、カナダそのものなのです。カナダの人々の献身的な力、カナダの持つ力がすべて結集されたともいえるカナダビーフは、素晴らしいブランド・製品に成長しました。カナダの農家は世界的レベルの遺伝学のサポートを受けつつ、家畜に対して行き届いた世話を行っています。高品質の牛肉の生産は、仔牛を作る段階から始まっています。すべてのカナダビーフは、世界クラスの基準と品質への取り組みを通じて、安全かつ健全な状態に保たれています。

カナダ農業の伝統

畜牛の生産は、300年以上にわたってカナダの農業の伝統の根幹を担ってきました。1600年代にカナダに渡ってきた入植者は、畜牛により肉、牛乳、革を得てきました。生産は拡大し、現在、カナダ全土には約60,000軒の畜牛農場および牧場があります。カナダの畜牛産業は、世界中のお客さまのために栄養価が高く、高品質で安全な牛肉および仔牛肉製品の生産を行っています。

カナダにおける畜牛の育成

牛肉生産のために牛を育てるプロセスは通常、繁殖牧場で始まります。カナダでは夏に繁殖が行われ翌春に仔牛が生まれます。離乳後、仔牛には飼料、シェルター、寝床が与えられカナダの冬を過ごします。冬の間は、厳しい寒さと雪が自然の障壁となることで病気から仔牛を守ります。仔牛の体重が300〜350 kgに達すると、慎重に配合された穀物が与えられます。こうすることで締まった脂肪と十分な霜降りで豊かな風味を持つ、柔らかい肉が生産されるのです。

高品質のビーフ生産

カナダの牛肉産業は、消費者の期待に応えることで、カナダビーフの需要の拡大にしっかりと取り組んでいます。カナダは世界有数の牛肉生産国の一つであり、長年にわたり牛肉生産量の約半分を国際市場に輸出してきました。

カナダの自然環境

カナダは世界で2番目に大きい国で、新鮮で豊富な水と広大な国土を誇ります。カナダでは、3分の1の土地は畜産以外の農業にはあまり適していないため、畜産業によりこうした土地を効率的に利用しています。畜牛はバランスの取れた生産的な農業システムに大きく貢献しています。牛たちには作物の輪作システムの一部である牧草とマメ科植物が与えられますが、これにより土壌肥沃度が改善され、土壌侵食が軽減されます。カナダの牛肉産業は技術と管理方法の進歩により1981年から2011年の間に、温室効果ガス(GHG)の排出量 フットプリント(天然資源の消費量)の15%削減に成功しました。これにより2011年のカナダの牛肉生産量は1981年と同レベルであったにも関わらず、繁殖牛数、牛出荷数、土地をそれぞれ29%、27%、24%削減することに成功しました。

カナダビーフの優位性

カナダビーフの優位性は、消費者との心のつながりに加え、カナダビーフブランドの機能的および科学的な証拠を示す4つの柱で説明することができます。カナダビーフは妥協のない卓越した品質に対する取り組みの賜物です。カナダビーフは、カナダ独自の景観と環境によって作られているのです。カナダは持続可能な牛の飼育の分野で常にリーダーシップを発揮しており、私たちの努力が結集されたのがカナダビーフなのです。カナダは安全性と優れたガバナンスを重視しており、カナダの畜産業はこうした取り組みの象徴でもあります。様々な要素が結びついて成り立つカナダビーフは、カナダそのものを体現するものであると同時に、世界に通用するブランドでもあります。

2

製品

大地に育まれたカナダビーフは、世界中の家庭の食卓にのぼっています。
家畜遺伝学、家族経営の農場、寒冷な気候、豊かな牧草地、穀物肥育などが、
高品質の牛肉を生み出しています。

穀物で育った牛たち

とうもろこし、大麦、小麦の粒を与えることで、締まった脂肪と適度な霜降りで
豊かな風味を持つ、柔らかいカナダビーフが生まれます。

優れた食味品質をもたらす穀物飼料

豊富な穀物

カナダは世界最大の穀物生産国の一つです。西部の州では、75,000軒以上の農家が大麦や小麦を栽培しています。カナダ東部の気候はトウモロコシ栽培に適しており、一大産地となっています。豊富な飼料穀物に恵まれたカナダでは、畜牛に大麦、小麦、トウモロコシを含む飼料を与えており、こうした牛たちから生産された牛肉、さらには牛の乳や穀物で育てられた仔牛肉を供給することができます。

優れた味わい

とうもろこし、大麦、小麦の粒を与えることで、締まった脂肪と適度な霜降りで豊かな風味を持つ、柔らかいカナダビーフが生まれます。カナダではこうした給餌慣行により、牛肉生産のために飼育された牛の85%以上が2歳以下で出荷可能となります。出荷時の年齢が若いほど柔らかく、全体的に味わいが優れています。

カナダの全国家畜飼料プログラム

カナダ食品検査庁(CFIA)は、家畜飼料が連邦飼料法に従って製造および販売されていることを確認する「全国家畜飼料プログラム」を管理しています。このプログラムは、「フィード(飼料)」担当者による販売前の製品評価、およびカナダ全土のCFIA現地スタッフによる販売後検査と監視をカバーしています。

国際的に認められた高度な家畜遺伝学

カナダには約10,000軒の純血種のブリーダー(飼育農家)がいます。これらのブリーダーは、誇りをもって畜牛の飼育に取り組むと同時に、数世代をかけて優れた遺伝子を作り出しています。カナダは畜牛生産の世界的リーダーとして認められており、全世界に遺伝子を輸出しています。カナダの環境は、アンガス、ヘレフォード、シンメンタール、リムジン、シャロレーなどのボス・タウルス種に最も適した冷涼な気候で、肉牛を育てる理想的な場所です。これらの品種は、他のいくつかの品種とともに、世界中の消費者に好まれる、柔らかく風味豊かな製品を安定的に提供しています。カナダでは30種類以上のボス・タウルス種が飼育されており、複数の品種が持つ最高の特性を1種の牛で体現するために交配も行われています。カナダの畜牛生産システムの高度化と相まって、これらの品種は世界で最も飼料効率が高い品種となっており、少ない資源消費量で環境への影響が少ないプレミアム製品を生産することができます。

品種選択と遺伝的改良プログラム

カナダの動物血統法に基づいて設立されたカナダ畜種協会は、正確な血統、品種改良プログラム、生産者教育プログラムの開発の責任を担っています。カナダの生産者は、動物が効率的かつ健康的に、そして表現型(体の構造)の観点から適切なレベルで飼育できる品種を選択することで、高品質の製品を生産しています。予想される子孫の違い(EPD)と呼ばれる動物データの統計分析にはゲノム情報と生産記録が含まれ、これを使って優れた動物を特定して選択します。これは繁殖の意思決定プロセスを導く効果的なツールであり、これにより一貫した遺伝的改良が可能になります。

カナダのハイクオリティービーフ格付け

カナダ牛肉格付けシステム

枝肉は、検査を受け、牛肉がすべての食品安全要件を満たしていることを示す検査印を受けてから、初めて牛肉等級が判定されます。枝肉ごとの品質と歩留等級はカナダ人の検査官によって決定されます。
カナダビーフ格付け協会(CBGA)認定グレーダー。各グレーダーは、包括的なトレーニングプログラムを継続的に受講・完了する必要があります。グレーダーは認定を受けた後も、CBGAの担当者と、カナダ食品検査局(CFIA)が管理するカナダ格付け監視プログラムを通じた定期的な監査を受けなければなりません。こうした継続的な監査により、カナダの国内基準が一貫して正確に反映された方法で格付けが実施されるのです。
カナダは牛肉格付けにおける世界的リーダーです。一貫した品質を持つ最終製品に対する消費者の需要を満たすために、カナダの格付けシステムは、世界中のベストプラクティスをカスタマイズして組み合わせて設計されました。カナダA、AA、AAA、およびプライムの格付けを得るには、それぞれの品質基準を満たす必要があり、一つでも基準を満たしていない場合は他の基準が優れていても格付けされません。格付けの目的は、均一性のあるの品質、歩留まり、および価値を持つ等級ごとに枝肉を分類することです。この等級分けにより、マーケティングおよび生産決定が容易になり、消費者に一貫した製品と安定した品質を提供できるようになりました。

カナダビーフの歩留と品質等級

若齢牛の枝肉から切り分けたカナダビーフ品質等級は、カナダA、カナダAA、カナダAAA、およびカナダプライムに分類されます。これらの格付けを認定するには、冷却後に認定グレーダーが枝肉の詳細な評価を行います。評価される属性は、成熟度、性別、肉の色、脂肪の色、筋肉の発達度、脂肪交雑とテクスチャー、肉のテクスチャーと霜降りレベルなどです。歩留等級は枝肉の赤身組織(筋肉)の量に関連する尺度です。カナダでは、赤身歩留率の最高値にカナダ1の歩留等級が与えられます。歩留等級は、12~13肋骨間を切開して脂肪の深さとロース芯のサイズを測定して評価されます。

カナダビーフの霜降りの基準

消費者の要求に応えるために、カナダは1996年に、米国で採用されている霜降り評価システムと歩調を合わせることになりました。アメリカの、プライム(やや多め)、チョイス(少ない)およびセレクト(わずか)基準は、それぞれカナダビーフ(若齢牛)におけるカナダプライム、AAA、AAに相当します。

若齢牛の品質等級基準

※カナダの脂肪交雑基準は、米国の基準を参考にして1996年に見直されました。カナダは、USDA (米国農務省)が定めたプライム、チョイス、セレクトの最低基準(やや多め、少ない、僅か)をカナダプライム、カナダAAA、カナダAAの最低基準としてそのまま導入し、若齢牛の良質枝肉の等級分類に用いています。
※※品質等級クラスで承認されている霜降りと肉のテクスチャーの最低基準
※※※成熟度の分類は国内基準による
† 2017年3月現在の基準

カナダビーフの等級属性
枝肉の成熟度

枝肉の成熟度–カナダA、カナダAA、カナダAAA、またはカナダプライムなど高品質等級では、枝肉を分割し骨格の発達を観察したうえで成熟度が「若齢牛と評価されていなければなりません。と畜時の年齢が若いほど柔らかく、全体的な食味品質が優れています。

脂肪と肉の色

脂肪と肉の色– 消費者は、肉と脂肪の色を牛肉の品質と鮮度の重要な指標と考えています。カナダA、カナダAA、カナダAAA、またはカナダプライムの等級に認定されるには、枝肉の色は鮮紅色でなければならず、脂肪が黄色がかっている場合は認定を得ることはできません。

枝肉の筋肉

枝肉の筋肉 – 筋肉質の枝肉は歩留まりが高く、より効率的にカット加工できます。カナダでは、枝肉の筋肉質が不十分な場合、高品質ビーフの等級が承認されません。

肉のテクスチャー

肉のテクスチャー – 高品質のカナダビーフの要件を満たすには、牛肉のテクスチャーが締まっている必要があります。テクスチャーはビーフを噛んだときの食感に影響し、食味品質と消費者の満足度に大きく影響します。

脂肪のテクスチャーと
交雑

カナダA、カナダAA、カナダAAA、およびカナダプライムグレードの等級の認定を受けるには、脂肪交雑が均一で締まっていると評価されなければなりません。脂肪交雑が最適であれば、味わいを最大限に保ちながら枝肉を冷却することができます。

脂肪交雑のレベル

脂肪交雑の状態を評価するには、ロース芯の筋肉の露出断面を観察し、筋肉内脂肪の蓄積量、サイズ、および均一性を評価します。脂肪交雑レベルの正確で一貫した評価を確実に行うために、公式の写真基準が利用されています。

等級スタンプ

等級スタンプ - 必要な検査がすべて完了すると、食用インクを使用した等級スタンプが押印されます。公式の等級スタンプは、枝肉の両サイドのショート・ロインとリブに押印されます。等級スタンプは、カナダ牛肉格付け協会(CBGA)の監督の下で常に管理されています。

3

世界クラスの標準

我々は世界基準に照準を合わせていることは言うまでもなく、それはカナダの品質保証と
食品安全システムにも当てはまります。私たちは、あらゆる人々に利益をもたらすことを
目的に規制を設け、その遵守に努めています。安全で高品質のビーフは、
もはやカナダの文化の一部なのです。

畜牛個体識別

カナダ国内の強制的な畜牛個体識別システムは、連邦政府の規制の下で
施行されるカナダ独自のもので、北米では初の試みでした。
カナダではこのシステムに基づき動物の健康が監視されています。

カナダ家畜追跡システム(CLTS)

CCIA(カナダ畜牛個体管理局)

カナダ畜牛個体管理局(CCIA)は、1998年に設立された業界主導の非営利の組織であり、カナダ畜牛個体識別プログラムのサポートのために技術とサービスの施行実施を専門に行っています。CCIAには、牛/仔牛の事業、肥育場(フィードロット)、オークション市場、加工工場、獣医師など、カナダ産業のあらゆる部門の代表者で構成される理事会が設置されています。CCIAの活動は業界および政府から強力な支援を受けており、動物の個体識別の分野において世界的なリーダーとなっています。

動物個体識別

RFID(無線式個体識別)タグは従来のバーコードシステムとは異なり、タグの読み取りを容易にする「見通し線」を必要としません。パッシブRFID技術の使用により、タグは電池を必要とせずに動物の固有の個体識別番号を保存できるため、動物の生涯にわたって識別情報を利用できます。

疾患根絶へのサポート

「正確で効率的な情報伝達カナダ」は国内の動物衛生プログラムを通じて、深刻な動物疾患の管理と撲滅への熱心な取り組みを続けています。カナダ食品検査庁(CFIA)が管理するこのプログラムは、疾患の継続的な監視を義務付けており、カナダ家畜追跡システム(CLTS)は、報告すべき疾患やその他状況の調査のために実施される追跡作業に不可欠なシステムです。

システムの仕組み

  • 牛が生後に飼育されていた群れを離れる際には、CCIA認定RFIDイヤタグを付けなければなりません。
  • すべてのRFIDタグには、全国データベースから割り振られた固有の個体識別番号が視覚的および電子的に埋め込まれています。
  • 国内のRFIDタグの配布網はすべてのタグの発行記録をCLTSデータベースに直接報告します。
  • 各個体に割り振られた固有の番号は、トレーサビリティを維持するために輸出段階または枝肉検査の段階まで管理されます。CLTSデータベースには、固有の個体識別番号のすべての履歴が保存されています。
  • カナダの家畜追跡システム(CLTS)では、CCIA限定RFIDイヤタグの使用のみ許可されています。
  • RFIDトランスポンダー(中継器)は電池を必要とせず、極寒または高温下でも使用することができます。
  • RFIDリーダーの電磁場がトランスポンダーに電源を供給すると、中継器が起動して動物の個体識別番号を発信します。

RFIDタグ

各RFIDタグには、カナダ畜牛個体管理局(CCIA)によって個別の番号が割り振られており、CCIA認定RFIDタグしか使用することはできません。

牛・仔牛用イヤタグ

牛が飼育されていた群れを離れる際は、それぞれCCIA認定RFIDイヤタグを装着しなければなりません。CCIAおよびカナダ政府は、仔牛の生年月日を年齢証明システムに登録することを推奨しています。

オークション

CCIA認定RFIDイヤタグを装着していない牛をオークションで売買することはできません。タグ番号と輸出手続きの日付は、CLTSデータベースに報告しなければなりません。

フィードロット(肥育場)

牛が飼育されていた群れを離れる際は、それぞれCCIA認定RFIDイヤタグを装着しなければなりません。CCIAおよびカナダ政府は、仔牛の生年月日を年齢証明システムに登録することを推奨しています。

食肉加工

パッカーは、受け取った牛のタグ番号を記録し、CLTSデータベースに報告しなければなりません。出荷された牛の個体番号は、CLTSデータベースから削除されます。

監査と執行

カナダ食品検査庁(CFIA)が、政府機関としてカナダ畜牛個体識別プログラムの監査と執行を担当しています。

カナダの動物衛生プログラム

カナダでは、動物福祉は私たちの社会を構成する要素と考えられています。
カナダで販売されているすべての家畜用薬剤は、ヒトに対する安全性を保証するためにレビューを受け、
連邦政府の承認を受けなければ牛に使用することはできません。

動物衛生におけるリーダーシップの発揮

家畜遺伝子の輸入に対する厳格な管理により、私たちはカナダ人として、国内で繁殖される牛たちの健康の保護に努めています。カナダ食品検査局(CFIA)の陸生動物衛生部は、輸出国における動物衛生状況のレビューを含む詳細なリスク評価に基づき、動物、胚または精液の輸入の可否を決定します。カナダでは、入国時検査・検疫のほか、国立外来動物センターで外来動物疾患(FAD)検査プログラムを実施しています。

動物疾患の監視

CFIAの動物疾患監視部門は、何らかの動物疾患が発生した場合にそれを検知し、制御プログラムが効果的に機能するために監視しています。全国的なネットワークにより、カナダ全国の獣医師、州、大学の診断検査機関、連邦政府がそれぞれの能力を発揮、協力して疾患を検出する態勢が整備されています。疾患が検出された場合、影響を受けた動物の原産地を迅速かつ正確に識別する能力は、カナダ家畜追跡システムによってサポートされています。報告すべき動物疾患についての調査結果は、OIE(国際獣疫事務局)に報告されます。他国との協力を通じて家畜と人の健康を守る最良のアプローチの確立を目指すカナダにとって、情報交換は重要な取り組みの一つです。

家畜用薬剤の承認と使用

カナダ食品・薬品法では、すべての家畜用薬剤は家畜産業で使用される前にカナダ保健省の承認を得なければなりません。家畜用薬剤は、食品として利用される健康な動物の生産において重要なツールです。牛肉中の家畜用薬剤の残留許容限度は、最大残留許容値(MRL)と呼ばれます。MRLは、人間が生涯にわたって毎日摂取した場合でも健康への悪影響はないと考えられる残留物の種類と量に基づいて決定されます。

残留化学薬品検査プログラム(NCRMP)

カナダの全国残留化学薬品モニタリングプログラム(NCRMP)は、牛肉の脂肪や筋組織、内臓器官などをサンプルとして採取し、残留化学薬品の検査を行ないます。このテストにより、農薬や工業薬品のほか、家畜用薬剤の残留度を監視します。検査により何らかの化学成分の残留が確認された場合、連邦の食品・薬品法が定める最大残留許容値に違反していないかどうかを調査、判定します。万が一、違反が発見された場合には追加調査を行い、適法であるかを調べる詳しい検査が行なわれます。

食品の安全は私たちの最も重要な優先事項です

カナダのHACCP(危害分析重要管理点
プログラム)牛肉安全システム

カナダはその安全性と保証対策のレベルの高さでよく知られています。カナダでは、食品の種類に関係なく安全性が優先事項となっており、カナダ人もそれを期待しています。カナダビーフは業界のリーダー的存在として、カナダの安全性に対するこうした姿勢を世界に対して体現しています。カナダの食品安全システムは、長年にわたり世界で最も優れたシステムを研究し、カナダ独自のソリューションを探求した結果として生まれたもので、その有効性は証明済みです。実際にヒトの健康に対する潜在的な脅威が発見され、報告されています。これは「常に正しくありたいというカナダ人の決意の表れでもあります。カナダの食品安全強化プログラムは、世界的な承認機関である国際食品規格委員会は(コーデックス委員会)が開発したHACCPシステムの原則に基づいています。コーデックス委員会は、消費者の健康の保護と、食品取引の公正な慣行を促進する調和の取れた国際食品基準の開発を目的として、1963年に国連食糧農業機関(FAO)とWHO(世界保健機関)によって設置された政府間組織です。
カナダは業界と政府との連携により、食品安全システムの継続的な強化に取り組んでいます。HACCP(危害分析重要管理点プログラム)食品安全システムの開発は、従来の食肉検査プログラムの枠組みを超えた取り組みです。HACCPは食中毒の予防に焦点を当てており、これは現在でもカナダの牛肉産業の最も重要な優先事項となっています。

HACCP重要な管理事項 (CCPs:クリティカルコントロールポイント)

HACCPは、潜在的な食品安全リスクの管理に関する特別な訓練を受けた従業員によって監視されるCCP(重要な管理事項)に基づき計画を策定しています。CCPは、食肉生産プロセスの各段階で発生が考えられる、生物学的、物理的または化学的危険性を包括的に分析して決定されます。HACCPプランの有効性は、カナダ食品検査庁(CFIA)によって承認された臨床試験またはその他の測定可能な方法を利用する検証手続きによって確認されます。

必須プログラムとHACCPプラン

完全なHACCPシステムの実施は、すべてのカナダの食肉工場に義務付けられており、必須プログラムの実行とHACCPプランの策定の両方が必要です。連邦政府により検査を受けた食肉工場のみが、国内向けの製品出荷と、海外向けの製品輸出を許可されます。必須プログラムは、すべての食肉生産プロセスの食品安全性を高めるための一般的な手順または適正製造基準(GMP)です。HACCPプランは、必須条件プログラムが策定する基盤に基づき構築され、生産プロセスごとに設計されています。

カナダ食品検査庁(CFIA)による検証

肉製品は、その生産プロセスに関するHACCP計画が策定されるまで販売することはできません。食肉原料の供給者、冷蔵および冷凍施設を含むサプライチェーン全体についても、食品の安全性をサポートするHACCPシステムを策定しなければなりません。HACCPシステムが正しく機能していることを確認するために、各業務についてカナダ食品検査庁の検証を受けなければなりません。検証には、HACCPの文書と記録のレビュー、およびCCPの監視と検証手順に関する現地検査が含まれます。

牛の出荷に関する
カナダの食品安全システム

カナダのHACCP牛肉安全システム
カナダの食肉工場における食品安全性は、国際的に認められたHACCP(危害分析重要管理点プログラム)モデルに基づいています。完全なHACCPシステムの実施は、すべてのカナダの食肉工場に義務付けられており、必須プログラムの実行とHACCPプランの策定の両方が必要です。
スタンニング法

健康な動物は、CFIAによって承認された方法のみにより人道的な方法でスタンニング処理されます。血液が神経組織で汚染される可能性のある空気噴射またはピッシングを含むスタンニングは法律で禁止されています。

枝肉識別

剥皮ののち、動物識別タグを枝肉に取り付けてその固有の個体識別番号を管理することが動物健康法で定められています。頭部には胴体から分離される前にタグが付けされ、CFIAによる検査の準備が行われます。

動物の生前検査

カナダの法律では、すべての動物は潜在的な病気や怪我を検出するために、訓練を受けたオペレーターが行うと畜前の検査によるスクリーニングを受けなければ出荷することはできません。CFIA職員はその後、疾患の証拠を示す動物に対する認定獣医による詳細な評価など、さらなる生前検査を実施します。動物の健康要件を満たしていない牛は明確に識別され、他の牛から分離され、食肉生産から完全に除外されます。

内臓の検査

CFIAでは、内臓を摘出した後、肺、心臓、腎臓、肝臓、消化管などの胸部および腹部の内臓に対する死後検査も実施されます。回腸遠位部を除去したのち、カナダのBSEの管理基準に従い、承認された内臓が必要に応じて除去され、冷却のうえ包装されます。

枝肉(半丸)の検査

枝肉は分割され、分割された枝肉(半丸)の表面と内部が政府職員によって注意深く検査されます。

脊髄の除去

承認された方法(強力な真空装置の使用など)による脊髄の除去が法律で義務付けられています。脊髄を除去し、すべての死後検査手順が正常に完了して初めて、食肉衛生説明書が枝肉に取り付けられます。

頭部

頭部に対すると畜検査の後、舌と頬肉は健康な動物から取り除かれ、特定危険部位(SRM)は専用の容器に廃棄されます。BSEの感染物質は、SRMとして定義されている動物の特定の組織(脳や脊髄など)に集中していることが科学的研究で明らかになっています。カナダでは、国際獣疫事務局(OIE)がSRMとして分類しているすべての組織が牛から除去されています。

トリミング、洗浄、冷却

トリミングに続いて、枝肉は1回以上の洗浄工程にかけられます。枝肉は通常、肉の表面の細菌を効果的に減らす蒸気または熱水で殺菌します。その後は冷却され微生物検査を行い、牛の出荷作業に関するHACCPプランの有効性を検証します。

ボックスビーフ(箱詰めされた製品)の生産に関する
カナダの食品安全システム

承認・監査を受けたHACCPプラン

連邦政府の検査を受けるすべてのカナダの施設(牛肉製品の輸出関連施設を含む)には、製造および包装プロセスに関するHACCPプランを策定しなければなりません。HACCPプランは、カナダの食品安全強化プログラム(FSEP)で概説されている手順に基づき、カナダ食品検査庁(CFIA)による検証および承認を受けなければなりません。

温度管理と衛生要件

製造および包装エリアがカナダの規制基準を確実に満たすよう、温度制御と衛生に関しては厳しい要件があります。各施設には、CFIAの承認を受けた書面の衛生標準作業手順書(SSOP)が必要です。各作業に関連するHACCPシステムの要件に応じて、室内の空気、枝肉、およびカットが終了した肉の温度が終日にわたり監視されます。

最終製品検査

生産プロセス全体に適用される肉の衛生管理に加えて、パッキング前にも完成品の検査を行い牛肉の品質と安全性を監視します。検査は品質管理担当者が行い、CFIAが検証します。検査プロセスは、ロットサンプリング手順(無作為に選んだサンプルから、食品安全性に影響する物理的、化学的、または生物学的危険が発見された場合、ロット全体に対して是正措置を講じなければならない)で行われます。

微生物検査プログラム

各事業所は、HACCPプランおよび規制要件に記載されている頻度に従って微生物検査を実施しています。衛生プログラムの有効性、牛の出荷とボックスビーフの生産に適用されるHACCP重要管理事項(CCP)の有効性は、微生物検査により検証されます。

建設資材、パッキングプロセス、賞味期限

HACCP予防プログラムの一環として、カナダ政府に登録された食肉施設の運営者は、加工プロセス全体で使用する建設資材、パッキング資材、非食用化学物質が安全で適切であることを証明しなければなりません。新鮮な牛肉製品は通常、早期腐敗の原因となる細菌の増殖を抑制するため、酸素透過性の非常に低い真空パックで輸出されます。製造プロセスを通じて抗菌処置を行うことで、食品の安全性と保存期間が向上します。
連邦政府の検査の対象となるすべての牛肉工場には、完全なHACCP食品安全システムが義務付けられています。国外に輸出されるすべてのカナダ産牛肉は、輸出要件を満たすHACCP登録施設で生産されています。

室内の空気、枝肉、およびカットが終了した肉の温度は、終日にわたり監視されます。

カナダの畜牛生産システム基準

カナダの肉牛生産システムは、国際的に認められた家畜遺伝育種学と
国内で義務付けられている畜牛個体識別プログラム基準に則っています。

関連組織

カナダ保健省

食品安全性に関する国家基準を確立し、家畜生産に使用する家畜用薬剤を許可しています。

カナダ食品検査庁
(CFIA)

動物衛生とカナダビーフの安全性に関する連邦法を施行しています。

カナダ畜牛個体管理局
(CCIA)

動物衛生とカナダビーフの安全性に関する連邦法を施行しています。

プログラムと属性

知識

カナダには、畜牛生産の長い歴史で蓄積されてきた知識があります。

動物福祉基準

カナダの畜牛は、動物福祉基準に基づき、政府と産業の共同責任下で保護されています。

動物遺伝子の
輸入管理

外来動物の疫病検査だけでなく、入国時検査と検疫が含まれます。

環境基準

カナダの自然環境を保護し、持続可能で高品質な牛肉生産をサポートしています。

飼料原料承認

家畜用飼料は、カナダ食品検査庁(CFIA)による飼料承認を受けなければなりません。

HACCPによる
飼料生産システム

家畜用飼料に関連する潜在的な危険はHACCPによる飼料生産システムで分析、管理されています。

BSEに関する
飼料規則

カナダ連邦法で規定されており、動物用飼料への特定危険部位の混入を禁止しています。

カナダ家畜追跡
システム(CLTS)

RFIDイヤタグと全国のデータベースを使用して、動物の迅速かつ正確な個体識別を可能にします。

動物衛生関連
製品

畜牛に対する動物衛生関連製品の使用の前には、カナダ政府による許可が必要です。

あらゆる動物疾患に
ついて監視

カナダでは、発生の危険のあるあらゆる動物疾患について監視し、検出の際には対応する体制が整備されています。

畜牛品種改良
プログラム

畜牛品種改良プログラムは、カナダの牛の食味品質と歩留基準値を向上させます。

畜牛の年齢

畜牛の年齢は、生理学的指標評価または承認された文書に基づいて判定します。

動物衛生の監視

カナダには、畜牛生産の長い歴史で蓄積されてきた知識があります。

穀物を与える

カナダの畜牛は、動物福祉基準に基づき、政府と産業の共同責任下で保護されています。

畜牛輸送に関する
ベストプラクティス

外来動物の疫病検査だけでなく、入国時検査と検疫が含まれます。

全国残留化学薬品
モニタリングプログラム
(NCPMP)

ヒトの健康を守るために牛肉における残留化学薬品の検査を行います。

カナダの牛肉加工システム基準

カナダビーフの品質と安全性は、
HACCP食品安全システムと国内の格付け基準で裏付けられています。

関連組織

カナダ保健省

食品安全性に関する国家基準を確立し、家畜生産に使用する家畜用薬剤を許可しています。

カナダ食品検査庁
(CFIA)

動物衛生とカナダビーフの安全性に関する連邦法を施行しています。

カナダ牛肉格付け協会
(CBGA)

国の基準に従って牛肉等級を判定しています。

カナダ畜牛個体管理局
(CCIA)

国内で義務付けられている畜牛個体識別プログラムをサポートする技術とサービスの施行実施しています。

プログラムと属性

動物福祉基準

カナダの畜牛は、動物福祉基準に基づき、政府と産業の共同責任下で保護されています。

牛肉生産の知識

カナダは、100を超える国々への高品質な牛肉の供給を通じて牛肉生産の知識を蓄積してきました。

穀物を与える

穀物を与えることにより、白く締まった脂肪の適度な霜降りの柔らかく風味豊かな牛肉が育ちます。

HACCP牛肉安全
システム

国内すべての輸出用牛肉加工工場では、HACCP牛肉安全システムを完全に実施しなければなりません。

微生物検査
プログラム

国内のすべての牛肉加工業者では微生物検査プログラムが実施され、衛生と食品の安全性が監視されています。

カナダ家畜追跡
システム(CLTS)

RFIDイヤタグと全国のデータベースを使用して、動物の迅速かつ正確な個体識別を可能にします。

動物衛生関連
製品

畜牛に対する動物衛生関連製品の使用の前には、カナダ政府による許可が必要です。

認証

カナダ食品検査庁(CFIA)の認証は、すべての輸出要件が満たされていることを保証します。

全国残留化学薬品
モニタリングプログラム
(NCPMP)

ヒトの健康を守るために牛肉における残留化学薬品の検査を行います。

畜牛の年齢

畜牛の年齢は、生理学的指標評価または承認された文書に基づいて判定します。

と前検査

と畜前の状態の牛の健康状態を監視するために、と畜前検査が行われます。

特定危険部位
(SRMs)の除去

と畜前の状態の牛の健康状態を監視するために、と畜前検査が行われます。

動物衛生の監視

カナダには、畜牛生産の長い歴史で蓄積されてきた知識があります。

カナダ家畜追跡
システム(CLTS)

RFIDイヤタグと全国のデータベースを使用して、動物の迅速かつ正確な個体識別を可能にします。

畜牛輸送に関する
ベストプラクティス

外来動物の疫病検査だけでなく、入国時検査と検疫が含まれます。

4

持続可能性
(サステナビリティー)

カナダでは、数百年にわたり牛肉生産技術が培われてきました。
私たちは、私たち自らの責任の下で資源を管理しています。
「スチュワードシップ」の考えに基づき、持続可能性を実践します。

アニマルケア

持続可能で高品質のカナダビーフの生産は動物と環境への配慮より支えられています。

家庭や世界中の消費者の間で、持続可能な牛肉生産に対する関心が高まっています。消費者は自らが食べる物がどこから来て、責任ある方法で生産されているかどうか知りたいと考えています。カナダでは、持続可能な牛肉生産をめぐる議論が進み、ついには世界で初めて「持続可能な牛肉に関するカナダ円卓会議(CRSB)」が設立されました。CRSBはカナダにおける持続可能な牛肉の生産を促進し、その認知度を高めるために、複数の関係者による積極的な協力を進めています。

カナダは国内の持続可能な牛肉生産を測定、監視、および推進するために、CRSBを通じて堅牢なフレームワークを策定しました。このフレームワークは、3つの主要な作業領域で構成されています。

1. 持続可能性のベンチマーキング
主要業績評価指標(KPI)を使用して、業界の持続可能性の進捗状況を監視および測定し、牧場から食卓までのプロセスが社会、経済、環境に与える影響を評価します。
2. 指標とその検証
バリューチェーン全体における個々のオペレーションの測定結果を明確に示し、結果確認のための検証プロトコルを維持します。
3. 持続可能性プロジェクト
持続可能性の向上と発展を促し、業界の継続的な発展と改善に貢献します。CRSBは持続可能な牛肉について、「地球、人、動物、進歩を重視し、社会的責任を有し、環境にやさしい、経済的に実行可能な製品」と定義しています。
動物愛護と私たちをとりまく自然環境

適切に育てられた健康な動物は、資源消費が少なく環境への影響が少ない高品質の牛肉を生産するための基礎です。カナダは世界で2番目に大きい国で、新鮮で豊富な水と広大な国土を誇ります。生産者が将来世代の牧場のために自然環境を維持することは極めて合理的なことです。カナダでは豊富な牧草地が健やかに育っていますが、その3分の1は家畜以外の農業には適していません。こうした自然の牧草地は、生態系における生物多様性を維持し、病気を最小限に抑え、抗菌薬の必要性を大幅に減らします。また、牧草地が炭素排出の捕捉を促進し、地球の自然な空気ろ過システムとして機能していることも明らかになっています。カナダでは、牛肉の持続可能な責任ある生産を支援するために、州法および連邦法によって土壌と水質が監視・保護されています。
牛は、私たち人間が消化できない草を、私たちの食生活に不可欠なエネルギーと栄養の形に変換してくれる奇跡の動物です。カナダの生産者は動物福祉の管理者として、加工業者、輸送業者、獣医師、規制当局、動物福祉の擁護者との共同努力を通じ、肉牛の人道的な取り扱いとケアに関する行動規範の開発を主導してきました。カナダの国立家畜管理委員会は、家畜の管理と取り扱いに関する行動規範の責任を負い、業界の取り組みは現行法と規制によってさらに強化されています。
カナダ食品検査局(CFIA)は動物の輸送に関する連邦動物衛生法の規制基準を施行し、あらゆる市場向けの牛肉の生産に適用される人道的な畜牛の取り扱いと出荷を監視しています。動物福祉の維持は重要な責任であり、高品質の牛肉生産に不可欠な要素なのです。
現代の生産および肥育場(フィードロット)での作業内容は、より少ない畜牛からより多くの牛肉を生産できるよう進化してきました。1ポンドの牛肉生産に必要な飼料の減少により産肉性が改善され、これに伴う排泄物の減少は環境的利益をもたらしました。

検証済み牛肉生産プラスプログラム(VBP +)

検証済み牛肉生産プラス(VBP +)は、カナダ畜牛協会と畜牛研究評議会が立ち上げたプログラムで、その目的は農場での食品安全性、畜牛の世話、バイオセキュリティ、および環境管理に関するガイドラインを通じた、持続可能性の改善です。このプログラムは畜牛生産者が実施するもので、その内容は、農場での管理業務に関する標準的な手順および第三者の監査プロセスによる記録管理と検証が中心となっています。
VBP+における「環境責任(スチュワードシップ)」は、環境に配慮した牧場計画と土地・水の管理に関する各地域の要件をベースとしており、プログラムの内容は「持続可能な牛肉に関するカナダ円卓会議」によって策定された指標と検証の枠組みに合わせて設計されています。VBP+は、消費者の信頼とカナダ国民の信頼を高めることを最終目標としています。